2017年06月08日

酸化か還元かはこうして知る

ある原子が酸化しているのか還元しているのかわからないときは酸化数を使ってこうして調べます。


ちなみに酸化数が増えると酸化されたことになり、酸化数が減ると還元されたことになります


例えば化学反応式

Zn +H2SO4 → ZnSO4 + H2

においてZnZnSO4がそれぞれ酸化を受けたか還元されたか調べてみます。左辺のZnは単体なので酸化数は0です。右辺のZnSO4中のZnの酸化数は+Ⅱです。したがってZnについては酸化数が増えていますから、「酸化」をうけたことになります。


例題1.次の化学反応式においてFeは酸化されたか、還元されたか答えよう。

2FeCl3 +H2C2O42FeCl2 +2HCl +2CO2

左辺のFeCl3Feの酸化数は+Ⅲです。右辺のFeCl2Feの酸化数は+Ⅱですから、Feは酸化数が減っていますから、「還元」をうけたことになります。


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2017年04月03日

富を生んだ5つの化学工業

化学の学習進んでますか?化学は、身近な物質や実用的な方面の学習から取り組むと興味が持続しますよ。


無機化学の工業の代表的なものをここに示します。


五酸化二バナジウムを触媒に使った「硫酸製造法」

アンモニア製造の「ハーバー・ボッシュ法」

硝酸製造の「オストワルト法」

ナトリム製造の「ソルベー法(アンモニアソーダ法)」

鉄の製造法


これらは、それらの名称、化学反応、概略の流れ図が書けるようにします。よく出題されるところですので、早めに頭に入れておけば得点源になります。


名前のついている工程は、入手の容易な物質から巧みな反応経路で、付加価値の高い化合物や単体を生み出しています。


つくづく無駄なくよくできた反応経路だなと思えるはずです。先人の智恵に頭が下がります。この手法で巨万の富を築き上げた人もいます。


上であげた炭酸ナトリウムは、医薬品の原料として、それから製造途上でできる塩化アンモニウムは肥料として用います。


硝酸・硫酸は火薬、試薬製造や肥料の原料として使われます。またアンモニアは、肥料や合成樹脂やナイロン繊維の合成に使われます。


これらは過去の歴史ではなく、現在も工業的製法として使われているものです。日々改善が進みいずれも非常に効率の高い方法で製造されています。


鉄の製造では新日鉄住金(株)(先日世界遺産の指定をうけることになった八幡製鉄所はその前身)は、世界有数の鉄の製造拠点で、いまだにここでしか作れない高い技術の必要な鉄を製造しつづけています。


各工程の流れ図は、何度か書いていると必ず書けます。「小さな塾」でも書いてみるように言います。


すると、最初のうち生徒たちは「えぇ~」といいますが、書けるようになって問題が解けると、「何だ、簡単だ。」と言って満足そうに帰っていきます。




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2017年03月16日

化学 合成樹脂

受験生にとってこの時期の1日はあっという間でないでしょうか。ああこれもしないとあれもしないとと思っているうちに夜が来てしまう。そんな時期です。


さて、ナイロンをはじめとして合成樹脂が開発され普及するようになって80年弱となります。身の回りを合成樹脂を全く使っていない状態にすることは、もはやほぼ不可能といってよいでしょう。


それでは代表的な合成樹脂についてひとつひとつ紹介していきます。①~⑤は熱可塑性樹脂、⑥~⑨は熱硬化性樹脂です。


ポリスチレン

 エチレンを付加重合することで得られます。反応条件を変えることで、低密度ポリエチレンと強度の大きい高密度ポリエチレンに分けられます。

ポリ塩化ビニル

C-Cl結合を持つ塩化ビニルは耐薬品性や対水性に優れ、種々の用途に使われています。ただし、燃やし方によっては毒性に強い塩素化合物が生じます。灰色などの顔料を入れて作ると光が遮断されて長持ちします。

ポリプロピレン

 プロピレンの付加重合で得られます。性質はポリエチレンに似ていて、透明で包装材に使われ、絶縁材料や各種容器にも用いられます。耐薬品性にも優れています。

ポリ酢酸ビニル

酢酸ビニルを付加重合して得られます。木工ボンドによく用いられます。成型品には軟化点が低いのでなりにくいです。

ポリスチレン

スチレンの付加重合で得られます。ベンゼン環を持ちポリプロピレンより硬いです。透明性が高く絶縁性に優れています。しかし耐熱性は劣ります。発砲ポリスチレンとしておなじみです。

フェノール樹脂

フェノールとホルムアルデヒドの縮合重合で得られます。ベークライトともいいます。絶縁性に優れており、基板やソケットなどに使われます。

メラミン樹脂

メラミンとホルムアルデヒドの縮合重合で得られます。尿素樹脂に似ていますが、より硬く塗料や健在、家具などに使われます。

尿素樹脂

尿素とホルムアルデヒドの縮合重合で得られます。ユリア樹脂ともいいます。耐熱性、強度が優れ電気器具や化粧版、家庭用品などに使われます。

シリコーン樹脂

Si-O結合の骨格に、Siを介してメチル基が結合した形状です。油状からゴム状のものまでつくることができます。撥水(はっすい)性が高くワックス、防水剤、電線の被覆材などに使われます。

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2017年02月22日

入試化学 分子間力の強さとは

寒波がやってきました。皆さん体調は大丈夫ですか。

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さて化学の分子間力についてです。メタン(CH)やベンゼンはイオンにはなりません。分子同士は結合しないのでしょうか。じつはこういった分子性物質はいすれも融点沸点が低いです。


これは分子同士で結合する力がずっと小さいことを示しています。それでも弱いながらも分子間で力は及ぼしあっています。この力のことを分子間力と言います。ファンデルワールス力ということもあります。


これらの無極性の分子は分子量が大きくなるほど沸点が高く、分子間力が強くなることになります。


例えば二酸化炭素の固体であるドライアイスやヨウ素などは分子結晶を作る物質で弱い分子間力で結晶を形作っています。


強さで比べると、

 分子間力:水素結合:共有結合≒1:10:100

ぐらいだとイメージしていてください。



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2017年01月08日

化学 水の極性

水はかなり極性(電子の片寄り)の強い分子です。水の水素原子は電子が少なく弱いプラス(δ+)を帯びています。その一方で同じ水分子の酸素原子のほうにその電子が引き寄せられ、弱くマイナスー)を帯びています。そのために溶質を溶かす性質があります。


この極性の考え方に基づいて水の固体()について説明します。水の結晶格子は、1つの水分子を他の4個の水分子が正四面体型に囲んで位置し互いに水素結合しています。


1つの水分子中の酸素原子は、4個の水素原子によって正四面体型に囲まれ、そのうちの2個は共有結合し、他の2個は水素結合しています。


氷が融けて液体の水になるとき結晶格子は部分的に崩れ、水分子が隙間に入りこむので体積が減少します。


4℃のときが密度が最大になり、水の温度の上昇に伴って体積が増加(熱運動が盛んになる)します。


水への溶解は次のようにして起ります。塩化ナトリウムのようなイオン結晶が水に溶けるときには、陽イオンのNa+には水分子の δーに帯電した酸素原子が引きつけられて水和します。


さらに、陰イオンのCl-には水分子のδ+に帯電した水素原子水和するため、イオン結合は弱められて結晶から離れて、水和イオンとなって水に溶けます。


エチルアルコールのような極性分子の集合には水素結合が存在しますが、これを水に入れると水分子との間でもっと強い水素結合が生じるため水和して混合してしまいます。


ベンゼンのような無極性分子は水分子との間に水素結合を作りませんので水には溶けません。


水の性質に極性は大きく関わっています。



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