2017年01月23日

日本の民俗学のはじまり

大正から昭和にかけて民俗学は柳田国男によって始まりました。彼は名もない常民(民衆)に、連綿と受け継がれてきた生活の中での習慣、思想、信仰、文化こそが貴重であって、日本の文化の本当の姿を表しているとしました。

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それに対してこれまでの学者など文化人による論文や文献にはそういった本当の姿はみられないとしました。そして日本各地に伝わる伝説や伝承に目を向けて取材して回りました。


そして民俗学をうちたてます。著作の「遠野物語」は岩手県の伝承を集めた彼の代表作です。


常民は、ハレの日(特別な衣装を着て普段と違う食事をする特別な日)との日(ふだんの生活の日)にわけて、日常にはりあいを持たせて生きてきたとました。


その民俗学は別の人物によっても研究されました。折口信夫は、沖縄に目を向け、海のかなたから集落にやって来る外の常世(とこよ)の国の客人(まれびと)こそが日本の神(来訪神)の源流であると説明しました。


柳宗悦(むねよし)は、民芸という言葉を作った人物です。職人が作る庶民の生活用具に対して用いた言葉です。そうした普段使いの道具にこそ美が存在すると評価しました。民芸運動や朝鮮の民具の収集活動なども盛んに行いました。


宮本常一(つねいち)は民具などを調べ、「忘れられた日本人」の著作で民俗学に新しい視点を加えました。

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2016年12月11日

センター倫理 主要人物の理解

さあ、二学期の準備の週が始まりました。すでに学校に通学している感じで勉強していくと二学期にすんなり入れます。

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倫理はまず次の人物たちのことから教科書と薄めの問題集(解説付き)で理解をすすめましょう。


西洋思想24人…(ソクラテス、プラトン、アリストテレス)、(イエス、ブッダ、孔子)、(ルター、カルヴァン)、パスカル、(ベーコン、ホッブス、ロック)、デカルト、ルソー、(カント、ヘーゲル)、(ベンサム、J..ミル)、マルクス、

(キルケゴール、ニーチェ、サルトル)、(フロイト、ユング)


日本の思想8人…(親鸞、道元、日蓮)、荻生徂徠、本居宣長、安藤昌益、二宮尊徳、福沢諭吉


上にあげた賢人たちをまず理解することをお勧めします。極論すればこの30人余りの思想家を中心に順番でメインのテーマで出題されているのが倫理です。これに青年期の課題と自己形成、現代の諸課題が付録のようにくっついています。


したがって青年…、現在…は教科書を数回読んで問題集を解いて概略をつかみます。こうして早速片付けます。あとは上にあげた思想家を中心に教科書や資料集をよく読んで各人の考え方を知ります。理解できたか基本的な問題集を解いてみます(ここまで夏休み中)。


これで解けたら上の括弧はひとくくりにできる人物たちです。対比しながら理解していくと非常に覚えやすいです。


ここまでできたらおよそ60%は到達できるのではないでしょうか。


上の人物たちの思想があらかた理解(教科書レベルで十分)できたら、あとは同時代に生きた関連する思想家たちを( )につきもうひとりかふたりぐらいずつ新たにあげてきます。(キリストとブッダ)ならマホメットというように。


ソクラテスの時代なら、自然哲学者のタレスやピタゴラス、ソフィストのプロタゴラスなどをあげ一行程度でまとめて理解します。最初の30名ほどと違ってごく概略で構いません。近代から現在の思想の構造主義のあたりまであげてみましょう。


こうしてたとえば中国思想だったら(老子、荘子、孟子)、荀子、墨子、朱子などの違いを一語ずつで区別するなどして学習します。このうち( )で結んだ三人は特につながっているのでまとめて覚えます。


日本人の思想家なら聖徳太子や新渡戸稲造、夏目漱石、西田幾多郎、柳田国男なども各人物を一言で言い切るキーワードと結びつけていきます(ここまでで9,10月中で終了)。


もちろんこれ以外の人物も試験には登場しますが、そんなに詳しく知っておく必要はありません。ワンフレーズで覚えるぐらいです。むしろ上にあげた30人余りについてはさまざまな角度から出題されていますから資料集や問題集の総合問題などを使って頭を整理していきます。


もう少し具体的にいいますと、「物質」とか「神」とかテーマに沿ってこの人物はこう解釈したとかこう理論をくみ上げたとかに関する問題です。資料集などではそういったまとめ記事が豊富に掲載されていますから目を通してください。


倫理はこれだけで問題練習をすると、出題割合は上記に挙げたような人物が78割を占めること、あとの1~2割は問題練習のたびに覚えていけばよいことに気づきます。


出題頻度の高い人物から理解していくのが早道です。そしてきちんと理解していけば、各思想が連綿とつながっていることに驚きを感じるでしょう。


そして倫理という科目がじつにコンパクトであることも分かると思います。この方法でセンターで満点を目指しましょう。


「倫理・政経」と組み合わせるパターンの人も倫理の思想家32人→政経の基礎→倫理の残りの思想家→政経の標準の順序で理解していけば順調に学習していけるでしょう。ぜひこちらも95%以上を目指してください。


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2016年11月23日

センター倫理日本史 儒学広がり

今年は極端な気候が続いています。皆さんは風邪については大丈夫ですか。


ところで、儒学は江戸時代に時代の要請もあって広がりを見せます。今日はその儒学の広がりと変遷について説明しましょう。


(1)朱子学と江戸幕府

宋の時代に朱子が儒教の考えをもとに、理気二元論性即理居敬窮理(きょけいきゅうり)といった言葉で表される理性と感情のあり方についての考えをまとめました。


儒教の考えに基づいた朱子の身分の区別(上下定分の理)や礼儀を重んじる(存心持敬)考えは、江戸幕府の方針に合致するため、朱子学者の林羅山が幕府の官学としました。


林羅山自体も朱子学者の藤原惺窩の弟子です。他に朱子学者としては山崎闇斎がいます。彼は敬(つつしみ)をもって義(ただしいこと)を自他に求める態度(敬内義外)が大事であると説きました。また儒教と神道を合わせた垂加神道を興しました。


幕府の運営上、朱子学を教育に生かす動きがさかんになりました。昌平坂学問所はそうした幕府が運営する学問所でした。


木下順庵(弟子は新井白石、室鳩巣,雨森芳州)、貝原益軒(本草学)なども朱子学者です。


(2)陽明学の紹介

こちらは明の王陽明が確立した学問です。朱子学を批判する学派です。朱子学では心を理性と感情に分けましたが、朱子学ではこれらをまとめて「理」としました(心即理)。


陽明学は孟子の考えを踏襲し、人間に備わる良知・良能を発すること(致良知)が大事だとします。


そして致良知を思っているだけでなく、実行しないといけない(知行合一)としました。


中江藤樹は朱子学を学びましたが、その教えに疑問を持ち、陽明学を日本に紹介します。とくに「」、つまり親孝行をはじめとする真心を持って人に接する愛敬こそが孝の本質であり、時・処・位(身分)の状況によって孝を実施することが大事であるとしました。


ほかに陽明学者には熊沢蕃山、大塩平八郎がいます。今年の大河ドラマで登場した吉田松陰もこの流れの学者です。


(3)古学の進展

朱子学、陽明学の両方を批判する立場で、古い儒教の原典に帰ろうとする動きです。


山鹿素行古学…神道、国学(古事記など)を学び武士道を大成。

伊藤仁斎古義学(論語を重視、孟子はその注釈としました)…仁()の根本は誠。

荻生徂徠(おぎゅうそらい):古文辞学…孔子以前の六経(先王の道)、経世済民を重視。



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2016年10月01日

倫理 老子と荘子の思想とは

老子から説明しましょう。老子は儒家を批判します。仁義など儒家が主張する思想に基づいた制度や学問、知識が世の乱れの元になったのだと主張します。


そこでそういった人為的なものを全て否定して自然のまま生きる「無為自然」こそが大事であるとします。


宇宙の真理を道(タオ)として、万物が生まれ、そこに還っていく根源とし、言葉では表せないので「無」ともいいます。


そして理想の社会とは「小国寡民」であり、政治は何もせず自然のままがよい「無為の治」としました。


(荘子)

これに対して同じ道家の荘子は、老子の思想を受け継ぎ、善悪などの判断は人間の作為によると述べます。こういったものを超越したありのままの世界を「万物斉同」といいます。


そしてありのままを受容したさまを逍遥遊(しょうようゆう)とし、この状態に至った人物を「真人(しんじん)」といいました。


ふたりは道家の代表的な思想家です。

タグ:老子 孟子
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2015年12月03日

倫理 現代のヒューマニズム

現代において人間の様々な不自由や暴力、不正なことに抵抗した人物について説明しましょう。

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インドのガンディーは、当時イギリスに支配されていたインドにおいて非暴力を貫いて不服従を主張して民族の解放の運動を主導しました。


暴力を受けてそれに仕返しするかたちで暴力を返すのではなく、非暴力の実践による抵抗で相手の非に気づいてもらうことをねらいとした運動でした。そしてさらに広い視点から不殺生アヒンサー)を実現していくことにつなげようとします。


いのちは全て平等だという主張が織り込まれています。子の教えはインドに古くから伝わるジャイナ教に由来するものです。


こうして自己浄化ブラフマチャリヤー)を行うことで清らかの心を得て、真理を得る生き方をすすめること、すなわちサティヤーグラハ真理把持(はじ))こそ必要であると主張しました。


フランスのシュヴァイツァーは、アフリカので医療とキリスト教の教えを広めることに尽力しました。


いずれの生命も尊敬に値する生命への畏敬を中心とする生き方を主張しました。これこそが人類の理想であり、退廃する現代文明の救いの道だとして訴えたのです。


フランスの文学者のロマン・ロランは、平和と反戦を訴えました。人間の愛と自由を守り抜くために社会の悪と戦うと主張した彼の論理は、戦闘的ヒューマニズムともいわれています。


中国の孫文は、中国の民族の解放運動に指導的役割を果たした人物です。民生主義(資本に対する統御)、民権主義(国民主権)、民族主義(帝国主義の国々からの独立解放)という三民主義を訴えます。


そのほかにも平和主義を訴えたラッセル、黒人の人種差別に抗議したキング牧師、貧しい人々の救済を訴えたマザー・テレサなどがヒューマニズムの人物としてあげられます。


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